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阿蘇外輪山から。雲海というより朝霧か。
 

  雲海の記憶
 
夏の阿蘇
明け方
雲海を見るために
外輪山にのぼる人がいる
その雲の下
バイクや車に乗ったり
早朝から動いている人がいる
互いに見ることも見られることもない
 
展望台で煙草に火をつける
朝日に光る雲の下に
驚くほどの灰色の世界があって
道があって家があって
誰かが同じ朝を過ごしている
 
服を濡らしてゆく霧の中
前を走る車と道くらいしか見えないが
この上にはすでに日がのぼり始め
驚くほどの明るい世界があって
誰かが山の上から見下ろしている
 
ある日どちらかに私はいた