これも前にリンクつけた問題と解答例です。
 
   「輪ゴムを立方体に」
 
 
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 便利で有意義になることがあります。
 一般化すると
 何が何だか分からなくなることがあります。
 個別化すると
 伝えやすくなることがあります。
 個別化すると
 全然通じなくて伝わらないことがあります。
 
問題:(テレビより)(高校レベル?)
n本の輪ゴムを立方体に巻くとき
直角に交わる輪ゴムの交点数の最大値を求めなさい。
またn=10^m本の場合の交点数最大値を求めなさい。
 
解答例:
n=a+b+c本として
a,b,c本をそれぞれ3つの異なる方向に巻く。
a本とb本が交わる交点の数はa×bである。
同じ数の交点は裏の面にも出来るので2abとなる。
同様にして2bc、2caの交点が出来る。
それらを足し、さらに相加平均≧相乗平均を用いて
2ab+2bc+2ca≦2a^2+2b^2+2c^2
等号はa=b=cのとき、これをpと置く。
n=3p、p=n/3、交点数最大値は6p^2となる。
1.nが3の倍数、n=3mの(m=n/3)とき
 p=mなので交点数最大値は6p^2=6m^2
            =(2/3)n^2
2.n=3m+1 (m=(n-1)/3) のとき
 p=(3m+1)/3
 交点数最大値は6p^2に上式を代入して、
 そこから最大整数を求め、さらに整理すると
 6m^2+4m=(2/3)(n^2-1)
      =(2/3)(n+1)(n-1)
 これはa、b、cをm、m、m+1本
 としたときの値に等しい。
3.n=3m+2 (m=(n-2)/3) のとき
 p=(3m+2)/3
 交点数最大値は6p^2に上の式を代入して、
 そこから最大整数を求め、さらに整理すると
 6m^2+8m+2=(2/3)(n^2-1)
           =(2/3)(n+1)(n-1)
 これはa、b、cをm、m+1、m+1本
 としたときの値に等しい。
したがって
答えとして交点数最大値は
nが3の倍数のとき (2/3)n^2
それ以外の場合は (2/3)(n^2-1)
           =(2/3)(n+1)(n-1)
ということになる。
さて
n=10^m本の場合は
上の式に代入して(2/3)(10^2m-1)
これは(2/3)×(99・・・9、9が2m桁並ぶ数)
     =66・・・6 (6が2m桁並ぶ数)
ということになる。
 
例えば100本の輪ゴムを立方体に巻くときは
100=10^2だから2m=4桁となり
交点数最大値=6666
ということになる。
 
(2010年03月01日)