数学サイト
http://blog.livedoor.jp/mazra627/
からの問題
第132回「消えた数」
問題
たろうくんは、1から順番に1,2,3,4,5…と、
ある数までを黒板に書きました。
じろうくんがその中の1個の数を消してしまいました。
すると、残りの数の平均は、590/17になりました。
じろうくんが消した数はどんな数でしょうか?
解答例:
1からnまでの平均は、
(1+2+・・・+n)/n=(n(n+1)/2)/n
=(n+1)/2 ・・・平均は、nの半分に近い。
1からnまでの中で1つ消えたとしても
平均の約2倍がnを求める目安となる。
消えた数をpとすると
((n(n+1)/2)-p)/(n-1)=590/17
p=n(n+1)/2-(590/17)×(n-1)―――(1)
pは整数なので、(n-1)は17の倍数である。-――――(2)
590/17≒34.7
その2倍の約70近辺で、かつ17の倍数は、
17×4=68、∴n-1=68、n=69 ―――――――(3)
p=69×70/2-590×4=2415-2360=55 (答え?)――(4)
答えが他にないかどうかの検証を試みる。
590/17=c(=34.7・・・)とおく。
(1)において、
p=(1/2)n^2+(1/2)n-cn+c
pはnの2次関数、下に凸、である。
pをnで微分すると
n+(1/2)-c
これが0になるのは、n=c-(1/2)≒34.2のとき
そのとき、pは最小値となる。
また、1≦p≦nである。――――――――――――――――(5)
n=0 のとき、p=c≒34.7>0
(この間、pは減少)
n=1 のとき、p=1>0
(この間、pは減少)
n=2 のとき、p=2+1-c≒-31.7<0
(この間、pは減少)
n≒34.2 のとき、pは最小値<0
(この間、pは増加)
ここで(2)より(n-1)は17の倍数なので、
(3)より、nも 69±17の倍数 である。
n=69-17=52 のとき
(1)より、p=52×53/2-590×3=-392<0
(この間、pは増加)
n=69 のとき、(3)、(4)より、p=55 ――――(6)
(この間、pは増加)
n=69+17=86 のとき(1)より、
p=86×87/2-590×5=791>86=n
以後、pはnの2次曲線で増加、p=nの直線より大きいので、
常に、p>n となる。
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からの問題
第132回「消えた数」
問題
たろうくんは、1から順番に1,2,3,4,5…と、
ある数までを黒板に書きました。
じろうくんがその中の1個の数を消してしまいました。
すると、残りの数の平均は、590/17になりました。
じろうくんが消した数はどんな数でしょうか?
解答例:
1からnまでの平均は、
(1+2+・・・+n)/n=(n(n+1)/2)/n
=(n+1)/2 ・・・平均は、nの半分に近い。
1からnまでの中で1つ消えたとしても
平均の約2倍がnを求める目安となる。
消えた数をpとすると
((n(n+1)/2)-p)/(n-1)=590/17
p=n(n+1)/2-(590/17)×(n-1)―――(1)
pは整数なので、(n-1)は17の倍数である。-――――(2)
590/17≒34.7
その2倍の約70近辺で、かつ17の倍数は、
17×4=68、∴n-1=68、n=69 ―――――――(3)
p=69×70/2-590×4=2415-2360=55 (答え?)――(4)
答えが他にないかどうかの検証を試みる。
590/17=c(=34.7・・・)とおく。
(1)において、
p=(1/2)n^2+(1/2)n-cn+c
pはnの2次関数、下に凸、である。
pをnで微分すると
n+(1/2)-c
これが0になるのは、n=c-(1/2)≒34.2のとき
そのとき、pは最小値となる。
また、1≦p≦nである。――――――――――――――――(5)
n=0 のとき、p=c≒34.7>0
(この間、pは減少)
n=1 のとき、p=1>0
(この間、pは減少)
n=2 のとき、p=2+1-c≒-31.7<0
(この間、pは減少)
n≒34.2 のとき、pは最小値<0
(この間、pは増加)
ここで(2)より(n-1)は17の倍数なので、
(3)より、nも 69±17の倍数 である。
n=69-17=52 のとき
(1)より、p=52×53/2-590×3=-392<0
(この間、pは増加)
n=69 のとき、(3)、(4)より、p=55 ――――(6)
(この間、pは増加)
n=69+17=86 のとき(1)より、
p=86×87/2-590×5=791>86=n
以後、pはnの2次曲線で増加、p=nの直線より大きいので、
常に、p>n となる。
以上より、まとめると、
(2)より、n-1=17の倍数、ゆえに、n=17の倍数+1 であり、
18≦n<69 の範囲では、p<0
n=69 において、p=55
n>69 において、p>n ということになる。
ゆえに
(5)の 1≦p≦n を満たすのは、
(6)の n=69のときp=55以外にはない。
よって答えの「消えた数」は p=55のみ。
(2011年05月25日)
ゆえに
(5)の 1≦p≦n を満たすのは、
(6)の n=69のときp=55以外にはない。
よって答えの「消えた数」は p=55のみ。
(2011年05月25日)
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数学の問題文は、現実的にはちょっと変に感じることがあります。
順番に1,2,3・・・書いたのだから、どれが消えたのかは
黒板を見れば分かる・・・?
書いた黒板の場所がバラバラだったとか、
残った数の平均を計算したあと、うっかり黒板を全部消しちゃったとか・・・
こちらで題意に即して問題設定をいろいろ考えて楽しむ?か、
余計なことは無視するわけです。(苦笑~笑)
(2011年05月26日、文章部分の加筆修正)
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