便
日記は独り言の排泄に便りをなくし
呟きは指につまんだ砂粒を
落とし損ねて狙いを外し
顔を合わせても誰もいない
手紙は双方向の体裁で
通うというより通りすがり
すがりつけば視線は逸れて
手遅れの指先に悔いを残す
冷たさが飛び跳ねては
首を魔界に絞め上げるから
落ちようとする先端は雫を凍らせ
折れて冬の胸に突き刺さる氷柱は
いつも痛々しい出来心
誤謬の罪重なり
喪失の傾きは計算違いで
false !
恐らく未来は
住所不定だろう
(2012年01月06日)
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昔書いたこと・・
「過去は忘却の積分であり
現在は喪失の微分である」
もう書けないという気分だったが
久しぶりの発作に書いてみれば
年賀の挨拶もなくて私は
やっぱりこんなものです。失礼。
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