日曜日は、
母が介護施設から職員同伴で帰ってきた。
一緒に施設が用意してくれた弁当を食べたのはよいが、
母は部屋をごそごそ片付け始めた・・つもりらしい。
早速、口げんか・・耳の遠い母に私は
大声で怒鳴らなければならなかった。
ひどいことを言った。それでも、お互いの話は
すれ違うばかりで理解も納得もない。
投票には行かなかった。
気が滅入っていた。
しかしそれは投票しなかった理由にはならない。
結果は大体分かっていて諦めていたし、その通りになった。
しかしそれも理由にはならない。
なぜなら高校レベルの数学をごちゃごちゃと考えて
ノートに書くことはしていたのだから。
投票しなかったのは怠慢だ。
その気にならなかっただけだ。
 
 
カルタゴ?の3次方程式一般解法を私は使えないので、
高校レベルで解けそうな3次方程式を書いてみました。
というより、前に書いた「立方数の和の公式」
を考えて続けているうちに出てきたものですが・・
 
 「3次方程式・立方数の和(高校レベル)」
 
立方数の和については、きれいな公式
 
1^3+2^3+・・・+n^3=(n(n+1)/2)^2  -----(1)
 
がある。この(1)を用いて、
 
 n^3+(n+1)^3
=((n+1)^3 までの和)-((n-1)^3 までの和)
=((n+1)(n+2)/2)^2-((n(n-1)/2)^2 ---(2)
 
のように、連続整数の
立方数の和は、平方数の差で表されることが分かる。
 
n=3を代入すると、
 3^3+4^3=(4×5/2)^2-(2×3/2)^2
       = 10^2-3^2 ( =100-9=91 ) ---(3)
ところが、
(2)のnに、小数 3.5 を代入しても、
右辺も左辺も、134 になり、(2)は成立する。
(2)のnに、虚数単位 i を代入しても、
右辺も左辺も、-2+i になり、(2)は成立する。 ----------(4)
そこで、・・
 
 
問題1 :
未知数をTとして、
方程式  2T^3+3T^2+3T+1=0  ----------------(5)
 
解答例1 :
 左辺=T^3+(T+1)^3=0 という方程式。 ---------(6)
 
(2)(4)を参考にして、
((T+1)(T+2)/2)^2-((T(T-1)/2)^2
=(1/4)×((T^2+3T+2)^2-(T^2-T)^2)
( A^2-B^2=(A+B)(A-B)で因数分解して )
=(1/4)(T^2+3T+2+T^2-T)(T^2+3T+2-T^2+T)
=(1/4)(2T^2+2T+2)(4T+2)
=(T^2+T+1)(2T+1)  ------------------------(7)
=2T^3+3T^2+3T+1 =(問題1の(5)左辺)
となるので、(7)より
(T^2+T+1)(2T+1)=0 を解けばよい。
 ゆえに解は、T=(-1±i√3)/2、-1/2 --------(8)(答え)
 
問題1の解答例の検算代わりに、もっと簡単な別解として、
(6)より、方程式は、
 (T+1)^3-(-T)^3=0 -------------------------(9)
ゆえに(9)の左辺は、
((T+1)-(-T))((T+1)^2+(T+1)(-T)+(-T)^2)
=(2T+1)(T^2+2T+1-T^2-T+T^2)
=(2T+1)(T^2+T+1) となるので
(7)と同じになり、解は(8)と同じになる。
 
 
問題2 :
未知数をT、正の整数をmとして、3次方程式
 
T^3+(T+1)^3+(T+2)^3+・・・+(T+m)^3=0 ---(10)
 
解答例2 :
問題の(10)の左辺=
((T+m)(T+m+1)/2)^2-((T(T-1)/2)^2 ---(11)
が成り立つようだ。
(感覚的には、正の整数nの和の公式で成り立つことが、
 複素数の範囲もあり得るTでも成り立つというのが、・・
 いまいち・・ぴんとこないのだが・・)
証明は、
(10)の左辺を展開整理すると、
 T^3は(m+1)個、
 他の係数は、1からmの和、平方数の和、立方数の和に
 それぞれ方程式の係数を掛けた式になる。
(11)を展開整理すると、
 T^4の項は消えて、4次式ではなく、3次式になる。
 問題1と同じように因数分解して式の掛け算をして、・・
 
結局、(10)の左辺と(11)は、
(m+1)T^3+(3/2)m(m+1)T^2
   +(1/2)m(m+1)(2m+1)T+(m(m+1)/2)^2
という同じ式になる。これで
 
(10)の左辺=(11)、
T^3+(T+1)^3+(T+2)^3+・・・+(T+m)^3=
((T+m)(T+m+1)/2)^2-((T(T-1)/2)^2 ---(12)
が証明されたと言える。
 
あとは(12)右辺を因数分解した式を整理した式、
(1/4)(2T^2+2mT+m^2+m)((2m+2)T+m^2+m)=0
を解けばよい。
 
問題2の解は、
T=(-2m±√(4m^2-4・2(m^2+m))/4
 =(-m±√(-m^2-2m))/2 ---------------(13)(答え)
と、T=-(m^2+m)/(2m+2)  ---------------(13)(答え)
の、3つの解となる。
 
もっと簡単な方法があるかもしれません・・
 
 
この(13)を問題1に当てはめてみると、
 
m=1 の場合になるので、(13)に代入して、
T=(-1±√(-1-2))/2
 =(-1±i√3)/2
T=-(1+1)/(2+2)=-1/2 となり、
問題1の(8)の3つの解と一致する。
 
 
おまけ問題3 :
ここのテーマとは関係はないですが、
テレビ「たけしのコマ大数学科」の問題解法プロセスで
出てきた3次方程式を書いておきます。
 
  2T^3-87T-77=0
 
解答例3 :
これはどうしようもない・・これを解けってか・・と思いましたが・・
整数解が1つあれば、(T-整数解)で与式左辺を割れば
あとは2次方程式になります。
つまり整数方程式として解いてみる。
 
与式を書き換えると、 T(2T^2-87)=77
77=11×7だから
整数Tになりうるのは、1,7,11,77、の4つ。  
 7×(2×49-87)=7×11=77
与式を満たすのは、この T=7 のみ。
T=7は解なので、(T-7)で与式左辺を割って、
与式は、(T-7)(2T^2+14T+11)=0
ゆえに、T=(-14±√(14^2-4・2・11)/4
     =(-14±√(196-88))/4
     =(-14±√108)/4
     =(-14±√(4・9・3))/4
     =(-7±3√3)/2
解は、T=7、(-7±3√3)/2 の3つ。
 
 
(2013年07月23日、同日少し修正)