円は三角形の最も美しい姿だ
  中心は無数の三角形に頂かれており
  円の面積は
  円周を底辺とし半径を高さとする三角形の面積に等しい
  三角形は円満に回帰する
  三角形と三角関係の違いだ
 
 
積分と言えば、それだけで難しい気がするが、
ネットで調べてみると・・やはり難しい(嘆)
・・ということで、
私が知っている高校数学レベルの範囲で考えてみた。
 
 
「重心を積分で求めてみる(?)」
 
 
問題1:扇形の重心
 図のように
 半径r、角度α の扇形の重心を求める。
 
イメージ 1
解答例1:
 ネットに載っていた積分式は難しくて分からなかったので、
 拙い我流だから間違っているかもしれないが
 
半径r、角度θ、微小な角度の増分⊿θ、の扇形を
図2に描いてみる。
 
イメージ 2
なお微積分で使いやすいように、
角度θ=(弧の長さ/半径r) ----------------(1)
即ちラジアンで表すことにする。
 
重心を求めるということは重心の位置を求めることだ。
位置には、xy座標、極座標、ベクトル、複素数・複素平面、
などが用いられるが、
ここでは、xy座標を求めることにする。
が、座標を表すのには極座標のrとθを用いる。
この問題では、rとθと⊿θで計算して、
最終的な答えとしては、重心 G の xy 座標、
即ち、G ( x 座標 、 y 座標) を 
それぞれ  r と α で表すことを目的とする。
 
ラジアン角では(1)より
弧の長さは、
 弧AB=rθ
 弧BB’=r⊿θ という掛け算で表すことが可能だ。
円周 2πr から計算すると
 2πr×(θ/2π)=rθ 
弧ABは同じ答えになる。以後、この説明は省略する。
また面積は、
 扇形OAB=rθ×r/2 = r^2・θ/2 ---------------(2)
 扇形OBB’=r^2・⊿θ/2 と表すことが出来る。---------(3)
(「・」も掛け算の記号)
(三角形の無限和として 高さ=半径、底辺=弧の長さ
 として計算してよいことになる)
円の面積 πr^2 から計算すると
 πr^2×(θ/2π)=r^2×θ/2 
(2)と同じ答えになる。以後、この説明は省略する。
 
⊿θでできる△OBB’は、二等辺三角形なので
△OBB’の重心は、OHを 2:1 で分割する点G’になる。
 
ここで、⊿が付く数は、微小であり、
かつ限りなく0に近づく性質を表す。
したがって、微小な⊿θの世界では、
⊿θで出来る△OBB’と扇形OBB’は等しいと見なす。
つまり、△OBB’の重心G' は扇形OBB’の重心  ----------(4)
と見なしてよいということになる。
ゆえに微小な⊿θレベルでは、弧BB' と 線分BB' は重なり、
OG' の長さは、OH = OM = r の 3分の2 と見なされるので、
 (2/3)r として計算してよい。 ------------------------(4)
△OBB’に、より近づいたやり方としては、
OG’=(2/3) r cos(⊿θ/2) とすることが出来るが、
⊿θ→0 では、cos(⊿θ/2)→1 なので、計算結果は同じになる。
 
(別に珍しいことではない。冒頭にも書いたが、
 小学校で円の面積の公式を説明するときに
 円を、中心を頂点とするたくさんの三角形の集まりとして
 「三角形を増やすと、ほら、円に近づくでしょ、近づくでしょ、」
 と習ったような気がする。
 結局、底辺が円周に近づき、高さは半径に近づき、
 限りなく近づき、
 つまり、円の面積は、
 円周×半径÷2=直径×円周率×半径÷2
 =2×半径×円周率×半径÷2=半径×半径×円周率
 これは微小な三角形の無限和、
 紛れもなく積分の考え方である。)
 
さて、重心の考え方についてだが、
ある物体がいくつかの部分に分かれていて、
それぞれの部分の物体の重心(の位置)は分かっていた場合、
全体の重心(の位置)は、
 
 ((部分の物体の体積または面積または重さ)×(それぞれの位置))の和
 ――――――――――――――――――――――――――――――――――
       (全体の体積または面積または重さ)
 
という足し算と割り算で求められる。
  
無限和の場合が積分になる。 (
円ならば重心は中心に一致するのだが)
扇形の重心を求めるこの問題では、
 
   {(⊿θで出来る三角形の面積)×(それぞれの重心の位置)}の無限和
  ―――――――――――――――――――――――――――――――
       (αの角度の全体の扇形の面積)
 
まず、重心の x座標 Gx を求めてみる。
分母の角度αの扇形の全体の面積は、
(2)(9)でも分かるように、 r^2 ・α/2 である。 ―――――――――――(12)
(4)を考えて、
重心の、x座標Gx =
((扇形OBB’の面積)×(扇型OBB’の重心)の無限和)/(r^2・α/2)  ――(9)
 
微小な扇形OBB’=△OBB’の面積は
左辺扇形=(r^2・⊿θ/2) ――――――――――――――――(5)
右辺三角形=2×rsin(⊿θ/2)×rcos(⊿θ/2)/2
  =r^2・sin(⊿θ/2)cos(⊿θ/2)
  =r^2・(1/2)sin⊿θ  ―――――――――――――――(6)
(B' から OB に垂線を下ろすと、(6)は直接導かれます。
 G' を表示するために、まわりくどい計算になりました。
 
微小な扇形OBB’の重心x座標Gx’は、
 Gx’=(2/3)r・cos(θ+⊿θ/2)  ――――――――――(13)
もう一度、図2
を示す。
イメージ 3
分子の扇形OBB’の面積×重心の座標(x座標)の無限和を Kと置くと
微小なKは、⊿K、
(4)を考慮して、
(6)の△OBB’のほうを用いると、⊿Kは(6)×(13)だから、
(微積分記号は、ここだけの表記です。すいません。)
 
 ⊿K=r^2・(1/2)sin⊿θ×(2/3)r・cos(θ+⊿θ/2)
 
 ⊿K=(1/3)r^2・sin⊿θ×r・cos(θ+⊿θ/2)
 
 ⊿K/⊿θ=(1/3)r^2・(sin⊿θ/⊿θ)×r・cos(θ+⊿θ/2)
    ↓
    ↓ ⊿θ→0、 (⊿θ/2)→0、 (sin⊿θ/⊿θ)→1
    ↓
微分(dK/dθ)=(1/3)r^3・cosθ ―――――――――――(7)
 
ゆえに、K=∫「0からαまで」(1/3)r^3・cosθ dθ
 
     =(1/3)r^3 [sinθ]「0からα」
 
     =(1/3)r^3 sinα ――――――――――――――(8)
 
(5)のほうを用いると
⊿K=(r^2・⊿θ/2)×(2/3)r・cos(θ+⊿θ/2)
⊿K/⊿θ=r^2・(1/3)r・cos(θ+⊿θ/2)
  ↓ ⊿θ→0
微分(dK/dθ)=(1/3)r^3・cosθ 
よって、(7) と同じになり、結果は(8)となる。
 
以上より、分子が(8)であり、
 
ゆえに求める重心の x座標 Gx は、
 
分母の角度αの扇形の全体の面積が
(2)(9)(12)に書いたように r^2 ・α/2 だから、
 
 Gx = (1/3)r^3 sinα /(r^2・α/2)
 
    = 2rsinα/(3α) ―――――――――――――――――――(10)
 
求める重心の y座標 Gy は、
x座標の場合の「cos(θ+⊿θ/2)→ cosθ」の部分が
「sin(θ+⊿θ/2)→ sinθ」になり、
Gx と違うところは、
 Gy’= (2/3)r・sin(θ+⊿θ/2) になることだけだから、
つまり積分される関数を  cosθ から sinθ にすればよい。 
 ( sinθの積分は、(-cosθ) )
 
K=∫「0からαまで」(1/3)r^3・sinθ dθ
 
     =(1/3)r^3 [-cosθ]「0からα」
 
     =(1/3)r^3 ((-cosα)-(-cos0))
 
     =(1/3)r^3(1-cosα)
 
ゆえに、Gy=(1/3)r^3(1-cosα)/(r^2・α/2)
 
      = 2r(1-cosα)/(3α) ―――――――――――(11)
 
まとめると、(10)(11)より、重心G(Gx,Gy)は、
 
  G ( 2rsinα/(3α)、 2r(1-cosα)/(3α) ) ――――(答え1)
 
 
以前、回転体の「?の定理」を利用して、半円と4分の1円の重心を求めたが、
(答1)によって一般角αで求められたことになる。検算を兼ねて、
 
問題2:半円の重心
 
解答例:
(答え1)に α=π を代入して、
 
G(0,2r(1-(-1))/(3π))
            = (0, 4r/(3π)) ―――――――(答2)
 
 
問題3:四分の一円の重心
 
解答例:
(答え1)に、α=π/2 を代入して、
 
G(2r×1/(3×π/2)、2r(1-0)/(3π/2))
 
       = ( 4r/(3π), 4r/(3π) ) ―――(答3)
 
 
この記事はこの辺にして少し休んでから、
次は円錐と半球の重心を書いてみたいと思っています。
 
 
(2013年09月29日、同日、記事タイトル修正、および一部修正、結構あちこち加筆修正)
(2013年09月30日、若干加筆修正)
(2018年09月20日、一部修正)