手で掴めるもの
 
 
1.
 
空気を掴みます
 
両手でもできますが
片手で鷲掴みしたように
手のひらを広げて少し曲げて
ソフトボールを握るようにして
力を抜いて
左右に時計回り反時計回りに
素早く回してみると
 
空気を掴んだような感触を得ます。
 
 
2.
 
両手の10本の指で
最大いくつまで数えられるでしょう。
1本の指は曲げるか伸ばすかの2通りのみとします。
 
伸ばすを1、曲げるを0とすると
 
右手で
00001(1),00011(2),00111(3)、01111(4)、
11111(5),11110(6),11100(7)、11000(8)、
10000(9)、つまり片手で9までかな・・
00000は、0と10の区別がつかない。
 
でも両手を使うと
10は、左手00001右手00000
11は、左手00001右手00001
・・・・ということで・・・
99は、左手10000右手10000
つまり、99までかな・・
これは十進法だが、
 
2進法では、両手で、
10000000000が、2の10乗=1024
したがって、1023は、
左手11111右手11111で表されるので、
つまり、1023までかな・・
片手では、
100000(2の5乗=32)-1
=11111(31)までかな・・
 
 
3.
 
中指と親指でパチンと鳴らすことが出来ます。
実際は中指と親指で鳴らしているのではなく、
弾かれた中指が母指球と薬指の間に当たって
音を響かせているようです。
 
 
手で掴めるもの・・
空気と限りある数、
そして弾かれる音、
石灰のような乾いた命を過ごしています。
 
生きるのに手も指も
無いと不自由だと分かっていながら・・
 
 
(2013年10月09日)