謎
 
 
周りは石やセメントばかりの墓場でしたが、
見えないところでは手段を選ばないらしいので
訪問者の履歴には残らないのでございます。
 
ぼろ雑巾で汚れを拭い取るかのように
ずるずると若者は殺されてゆくのかもしれません。
それはもう年寄りにどうにか出来ることではなく、
彼らの世代が負うしかないことでございます。
 
過ぎ去った世代の肉体だけが
老いてもなお無価値に長らえているならば
泣いているような薄笑いを浮かべながら
昔サリンを作った人に付けられた名前
クシティガルバ(地蔵菩薩)として
路傍に小さく立っている他ないのでございます。
祈る以外に何が出来ましょう。
 
お金で寿命は買えませんものね・・合掌
 
 
(2013年12月02日)
 
 
 
  悔い
 
 
いずれすべての関係は清算される
あったかのような良い関係も
なかったかのような悪い関係も
無関係という
いびつな引き出しに
墓穴に
 
だからときどき
迷って出てくる
それはない
なかったと思えば思うほど
痛みを走査するような
悔いとなって引っかかる
 
 
(2013年12月02日、追加)