想い
 
 
もどかしく疲れる想いを
なぜ追いかけようとするのか
 
間違いだらけと分かっていて
なぜ獲物のない湖に漕ぎ出すのか
 
枝も葉も入り組んで
先の見えない森に囲まれて
 
せせらぎに償いの命を浸して
生命に触れたくて
 
いつか来た道と
水の往来に
なぜ癒されたいと願うのか
 
なぜ土を土で包んで
砂を漁ろうとするのか
 
立ち竦んで
佇んでいる
 
いつか来た道と
いつか行く道は
傷だらけの視野と
侵され続ける聴覚に
かすかに過去と未来の交叉を試みている
とどまってはいけない
同じであろうとすれば
過敏な痛覚が
立位も座位も壊してしまいそうで
 
 
(2014年05月16日)