数学サイト
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から
「たけしのコマ大数学科」第162回
 
問題1: 覆面算です。
 
 AB+BA+B=AAB これは脳トレになるでしょう。
 
      AB
      BA
   +   B
 ―――――――
     AAB
 
繰り上がって Bになるので A+B=10
2桁目は繰り上がった1を足して、
A+B+1=10A+A → B=10A-1
ゆえに A+10A-1=10 → 11A=11
 → A=1 、 ゆえに B=9 
 
(なお、これを n進法一般解として解くと、
 同じようなことですが A+B=n 
 また、A+B+1=nA+A → B=nA-1
 ゆえに A+nA-1=n → (n+1)A=n+1
 → A=1 、 ゆえに B=n-1 となります。
 つまり解は、
 n進法の n ひとつについて 1通り、
 全体では無数にあることになります。  )
 
(2014年10月06日)
 
 
問題2: 覆面算ですが、上と少し変えて
 
 AB+BA+A=AAB
 
となるとどうでしよう。
 
     AB
     BA
   +  A
 ――――――
    AAB  
 
同じように解いてゆくと
B+A+Aの下一桁がBになるから
A+Aが10 → A=5 
2桁目は、繰り上がった1を足して
A+B+1=10A+A 
→ B=10A-1=49 これは明らかに間違い。
つまり
十進法に解はない・・ということになります。
 
 
これでは面白くないので n進法一般解を求めてみます。
n=何?進法かに解があるだろうか・・ n は、2以上です。
 
似たようなことを書きますが、
A+A=n つまり A=n/2 
Aが整数なので、 n は 偶数になります。
2桁目は、A+B+1=nA+A 
 → B+1=n×n/2 
 → B=n^2/2-1 
 
ここで、n進法一桁の数 B は、0 から (n-1) までです。
 ( 例えば、十進法では、0から9まで )
ここでは題意より2桁の数 BA があるので、0 は除外して、
Bは、1から (n-1) までになり、
 
 1 ≦ B=n^2/2-1 ≦ n-1 
 
ゆえに n については、  n^2/2 ≦ n 
 
→ n/2≦1 → n≦2 
 
また、n進法の n は、2以上、つまり、n≧2 ですから結局、
 
n=2 以外にはありません。
ゆえに
 A=1、 B=4/2-1=1  (2進数)
        のみが解ということになります。
 
 
問題1では、n進法一般解は無数にありましたが、
似たような問題2では、十進法では解はなく、
 n進法一般解も1つしかないということになります。
 
 
(2014年10月13日、過去記事再編集、同日若干修正)
外は台風の風雨が激しくなってきました・・脳天気・・
(2014年10月18日、若干修正)