悩む
 
 
誰かを焼き尽くすわけではない
 
誰かに焼き尽くされたら悲惨だ
 
私が燃え尽きるためには
私を焼き尽くすのは信仰であってほしい
 
だから人のために生きるのも死ぬのも信仰だ
しかしそれを遂行する自信はない
信仰も恐らく・・ない・・
 
信仰のために
焼べるべき信条がまだあるだろうか
 
信仰のために学ぶことは多い
と言うのは
不全と未熟を痛感するからだが
学ぶべきことの未知に向かうつもりで
考えてゆくしかない
 
人ひとりもこの手に余るし
自分もこの手に余るし
言葉はもう
この頭と心に持て余している
 
何を救い主のように語ろうとしている
 
何を預言者のように叫ぼうとしている
 
自分が救われたいだけだ
自分がこの世でも助けてほしいだけだ
 
生きるのは進歩だろうか
歩みを進めているだろうか
死に近づいているだけだろうか
 
机上のクリスチャンよ
 詩人になりたかったか
引きこもる信仰者よ
 仙人になりたかったか
聖書で言われている怠け者よ
 楽な夢でも見たいのか
 
何ゆえ
人はこんなにも違っていて
通うところがないのか
一致しても
分かれてゆき
出会っても
別れてゆくのか
 
論理の感性
情感の説諭
共有の緩やかな敷衍
共感の倹しい進化
 
どこかで
それぞれの使命
どこかで
それぞれの堕落
どこかで
それぞれの救済
 
信仰のために
信仰者を貶めよ
信仰者をしてその名を汚せ
 
汚れぬ罪に生きようとする者は砕かれるように
その驚くべき惨状から信仰が復活するように
 
 
(2016年03月14日)
 
焼べる(くべる)
敷衍(ふえん)
倹しい(つましい)
貶める(おとしめる)
汚す(けがす、穢す)