同一性(再録)
 
 
同一性障害という病名がある
自我障害という症状がある
 
これらは本当に
その名に相当する障害なのか
病気なのか
症状なのか
人の常ではないのか
 
自分が自分であるという明証性なら
夢の中でも持っている
 
昨日の自分と今日の自分が同一人物
という連続性
本当か
 
忘れっぽくなったという自覚は
忘れっぽい自分をまだ失ってはいない
忘れたことさえ忘れたら
認知症の世界だが
はたして本当にそれだけだろうか
 
欠けたことに
欠けた後の自分が気づくだろうか
欠けた後の自分が自分なのだ
 
よかれあしかれ
今日得るもの
与えられるもの
こびりついて身につけるもの
 
ゆうべに失い
あしたに得るもの
どこか祈りにも似て
気づくことを忘れ
気づかないことが常になって
 
同一性を疑いもせず
疑ったところで何も得られず
変わらないと信じて
信じることさえ忘れて
変わらないと信じることさえ変わって
 
日々自分は自分でなくなり
自分とは異なるものになってゆく
それが良いとも悪いとも分からずに
失い
得て
人が移ろい変わるのは
成長なのか
退行なのか
必然という予測不能な乖離か収斂か
 
 
(2011年10月28日)
(2019年05月29日、若干修正)
 
ここで乖離(かいり)というのは、
恐らく、いずれ訪れる死のことだと思います。
収斂(しゅうれん)
 
 
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