楽山の偏愛
 
 『白銀の墟 玄の月』小野不由美著
 2020年12月01日 楽山日記(LD)
 
 
自らは何の責任も負わないくせに、人の責任だけは責めてくる楽山の、妄想的訂正不能の自己中思想の源泉は、怪奇ホラーにあるのだろうか、と思わせる記事であります。
 
怪奇ホラー小説のようです。それはそれで面白いのかもしれないが、楽山は、いかなるエンタやホラーの題材も、自分の宗教観に持ち込んでくるので、一種の、他者のモチーフを漁って、貪っている鬼か怪物のように過剰な思い込みを生じてしまいます。他者から得た興味を、自分の世界で勝手に広げて満悦しているストーカー的なのめり込みのように思えます。
 
十二国記シリーズは『白銀の墟 玄の月』まで読了。はじめは異世界ファンタジーのラノベだと思って気軽に読み始めたのではあったが、なかなかどうして、政治、歴史、軍事、宗教、倫理…など、さまざまな要素を含んだ濃密な物語で、読み応えのある作品だ。人気作なのも合点が行く。
 
楽山は、怪奇ホラー小説が「政治、歴史、軍事、宗教、倫理…など」を濃密に含んでいるそうです。広げるための題材になっているだけのような気がしますが、楽山は、宗教・思想を、こういうもので学んだつもりなのでしょうか。だから、楽山の理路も文脈も感情もホラーなのでしょう。
 
ちなみにシリーズ全体を通しての自分なりの感想をいえば、主要な登場人物らはみんな、講談本の武将のように命を賭して大義を尊び、筋を通して考え、行動しているのが格好良くてたまらなかった。自分にはそういう生き方はとてもできないので、それを実行する登場人物らにはほれぼれしないではいられない。
 
楽山は、「大義を尊」ぶことがなく、平気で神も義も書類のような理屈で扱い、嘘を吐きます。「筋を通して考え」ずに、好き勝手な放言ばかりしています。それで「ほれぼれ」するというのは、「ほれぼれ」されたほうが、いい迷惑ではないかと思いますが、楽山は好きなように悪用するのです。
 
無反省・無責任に思い込んで、ほれぼれするのは、偏愛~ストーカー的な兆候かもしれません。普通の読者とは違った読み方のような気がします。だから、楽山が書いたものには、いろいろな精神病理が表れてきて不思議はないと思います。
 
『白銀の墟 玄の月(一)~(四)』についていえば、仁義礼智信に徹して惑うことのない李斎には圧倒され泣かされたが、奇跡を起こす力を失い、無力な存在となりながらも、ただひたすらに民のために尽くそうとする泰麒の姿は遠藤周作の描くイエスのようでもあり、
 
「惑うことのない」ということが、楽山の場合、無反省で訂正不能の妄想的確信として結晶し、無責任と、虚言に至っています。体質は、好みと、好み方に表れてくるようです。
 
また一時は民に愛され、熱烈に支持されつつも、その後は一転して、民に誤解され、憎まれ、罪無くして裁かれようとする驍宗もイエス的な側面を持っているようであったのが印象的だった。
 
楽山のような反キリストが、キリストを褒めているのは、楽山が理解だと思い込んでいる訂正不能の低次元の曲解が前提になっているだけに、いつ見ても、吐き気のする思いです。
 
著者とキリスト教の関係についてはよく分からないが、検索してみたところでは、『ナルニア国物語』『小公子』の影響は受けているようだし、この辺りが本作にキリスト教的な要素を付加し、深味を与えているのかもしれない。
 
遠藤周作のような宗教小説ではないのに、ホラー小説に「キリスト教的な要素」などと言うのは、楽山のような無理解の決めつけが前提になっていて、楽山が、宗教を、ホラーやお伽噺としてしか考えてないことを表しているようです。楽山の思い込みこそ、ホラーであります。
 
楽山は、自分の視野を持っているつもりかもしれないが、実際には、無反省と無責任の訂正不能の精神が、楽山の精神活動を束縛し限定して、その狭い虚妄のワールドで、楽山を遊ばせている風景になってゆくのでしょう。
 
そして、例えば私などが、そのワールドを批判すると、批判として受け取らずに、やたら、攻撃だ、攻撃された、自分は被害者、などと言い張るようになるのでしょう。
 
楽山は、精神病理の症例みたいに、正直に真実を言えなくなった者の宿命として、毎回、そういう自己破壊が、表れてくるのでしょう。楽山に、忍び寄るのは、いかなる信仰でもなく、進行?する楽山自身の悪意なのです。
 
私が関わってきた、楽山の約2年の間、そして、シャロームの約十数年の間、彼ら二人は、悪い判断を変える彼ら自身の必要を感じることが一度もなく、言い換えれば、彼らについての良い判断をさせるようなことが一度もなかったということです。読めば読むほど、一度も、まともに受け取れる文章を書いたことがないという印象が深くなります。
 
 
ホラー映画は、なぜ人気があるか、考えてみました。ホラー映画は、悪が明らかであることが多いです。もちろん途中で悪になるというストーリーもあるとは思いますが、悪が悪として表れるとき恐ろしい顔と台詞とアクションになるようです。映像の怖さ、わくわく感、そして、多くは、善が苦労しながら、悪を克服するものが多いようです。
 
あとは、次から次に繰り出される超常現象の映像、つまり、空へ高く飛んだり、新兵器のような技や飛び道具や破壊、そう言ったものも魅力なのでしょうか。
 
霊が分かるっぽい楽山は、人生の支えとして、ホラーを見るのかもしれません。リアルでは、何も、いいことがないから、空想の世界に救いを求め、それによって、ますます、現実を疎かにしてゆくのでしょう。
 
だから、楽山は、ホラーの中で、宗教を語るけれど、本当の宗教の深さを、全く知らないのです。空想と現実は、分けるのが正常人ですが、ホラーで満悦して、知りたくもないのでしょう。
 
大人になっても、空想が、興味としてではなく、生き甲斐として続いているわけです。そして、先入観的なものとして、言葉だけが宗教めいてきているのだろうと思います。
 
非常に悪質なのは、空想に生きているという自覚がないために、平気で、奇跡とかの、ホラー的な内容を、宗教と信仰を語るときの基準にしてしまうことです。人に理解できない物や肉体の奇跡は、信仰の中心にはありません。
 
神がいるなら、なぜ、どうする、どうしない、などという辻褄合わせの考え方も、超常が身近になっている空想の人、楽山ならではのことです。実際は、考えても意味も結論もないことだから、ふつうは、分からないと保留して、卒業しているはずのことなのです。
 
楽山は、そこを短絡して、答えられないなら、いないさ、という感じで神を否定しているのでしょう。楽山の、神と宗教寄り?の言葉は、超常を分かっているという幼稚な気取り~妄想であります。真に受けないでください。
 
楽山は、結局、大人になれず、子供のまま、大人の言葉だけ覚えて、まともに語っているふうの芝居を続けているのでしょう。成長できず、前に進めず、小児~思春期から心の留年を重ねながら、結局、まだ、卒業できずにいる髭の生えた小児なのでしょう。
 
だから、楽山に、こちらが、何を言っても、受け取らず、楽山は、前と同じことばかり繰り返し言ってきます。そして、責任を負わない、という児戯(じぎ)に至って、ますます、現実離れしてゆくのでしょう。
 
神がいるなら、苦しんでいる人を、なぜ、助けてくれないんだ、というようなことを、楽山は言って、極めて、単純な神否定に至っています。この背景には、楽山自身が、救いと癒しの実感をいだけない未熟なままの人格ということがあるのです。
 
信仰に至る道筋も、そして、信仰の恵みも、楽山が言うような、物や肉体の奇跡のようなご利益的なところにはありません。ゆえに奇跡のご利益で救われないことを神のせいにしても全く意味がありません。
 
そこに楽山がこだわって、自己愛が勝っている間、信仰の恵みと導きは、そこにはなく、楽山が理解できずに、恨みを込めて、キリスト教を、何度も何度も、拒否して、けなして、けがして、バカにしているだけということになります。
 
欲求だけがあるような無反省で無責任で、あるべき成長が見られない楽山の症状として、深い理解や洞察や共感が出来ない、ということが書いてくる文章に表れてきます。
 
つまり、神は、そして、人は、なぜ助けてくれないんだ、というのは、楽山の実感なのでしょう。しかしながら、このことについては、無反省・無責任を改めない限り、洞察力も共感力も高等感情も成長しないのだから、何も解決せず、宗教と信仰の真実を知ることもないということです。
 
それを、嘘と詭弁で何とかできると思っていることが楽山の有害性となっているので、批判して、即ち、否定の意見を表してゆくしかないわけです。
 
 
しのびよる者

しのびよる者
 
 
(2020年12月03日、同日一部修正)
 
 
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