敬虔4
  (過去記事「謙遜」を修正アップ)
 
 
例えば元気で熱心な信仰者に
ありがちな発言として
 
「「神のうちに生き、動き、存在している」
という視点に立つとき、
私たちの存在の意味や価値を謙遜に見極めることができる」
 
折に触れて
自分について
神の意志は?と考えるのは
信仰者としては当然だが
 
「御心、測りがたし」の思いがあるからこそ
最終的な真偽や正邪を
神の運びに任せる敬虔がありうるのであって
 
「見極めることが出来る」ならば
神の意思を自ら排他的に確信することになるから
そこに敬虔はない
 
すなわち、この場合「謙遜」は
取って付けたような虚飾に過ぎない
 
また
「神の導き」
「キリストによる罪の贖い」
「聖霊の注ぎ」
などという言葉を
まるで公式のように
常套句のように繰り返し使い
それで真理が伝わると信じてはいけない
 
その理由は「聖書の真理だから」
という信念であり
その信念については
説明できる実感と実体がないまま
そう覚えているだけであるなら
信仰の言葉にはならない
 
その時その場で
与えられた人知としての
経験と知性や感性などを働かせることなく
聖書的な言葉を並べて
伝えた気持ちになってしまう
 
いずれの場合も
謙虚・謙遜・へりくだる姿勢・敬虔
とは無縁である
 
聖書が「生ける神の言葉」であっても
それを受け取り、伝えようとする人は
神と違って不完全なのだから
人が人に伝えるべき「生ける人の言葉」としては
伝える努力が及ばないこともあるだろう
 
そのようなときに大切なのは
聖書は真理でも
それを実感のないまま語って
神の導きにお任せしますと
出来ることもせずに
責任放棄して自己満足に浸ることではなく
 
人と人が互いに
表す言葉の拙さを共感し共有することである
 
敬虔と呼ばれる信仰者の謙虚さはそこにあるのであって
 
実感もなく繰り返される言葉の数にあるのではないからだ
 
 
 
よくある信仰についての勘違いですが
罪は赦されたから罪なき者となったのではなく
罪人だったけど悔い改めたので罪が無くなったのでもなく
 
罪を犯しても正直に祈ることで赦されて生きる道を与えられたのです。
 
この地上の世に生きてきて
信仰を与えられている我が身を振り返って
自らの来し方を思い、行く末を考えるならば
 
自分がそんなに立派になったとは考えられないのが正常であり
見違えるような聖となって罪が無いなどと信じることは
直観的にあり得ないと分かるはずなのです。
 
信仰者は感動をもって成長する道を与えられたのであって
何もかもが良くなって完全になるなんて言うのは
カルト思想か多幸症の高揚気分に過ぎません。
 
神を恐れるとは
完全なる全能の神の存在によって
不完全で小さい人が自らの尊大と傲慢を砕かれ
それゆえに柔和になることです。
 
言い換えれば
神のもとで生きる砕かれた魂
という新たな尊厳を与えられることであります。
 
 
砕かれた魂

砕かれた魂
 
 
(2011年07月15日)
(2019年04月20日、修正)
(2020年05月05日、さらに修正再録)
(2021年05月15日、再録+)
 
 
 
  逃避
 
命には限りがある
出会いにも限りがある
愛にも限りがある
なのに別れだけは永遠だ
いつまでバイクに乗っていられる
いつまで生きていられる
すべてを変えてしまった時の長さに
深く刻まれた沈黙の中を
捧げるあてもない命
運んで俺のバイクは
永遠を噛みしめながら
走り続ける
かすかな記憶の
さいはてに向かって
 
(90年代か)
 
 
  去り際の願い
 
いくつかの微笑と
数々の哀しげな顔や
苦悩の表情が
私とともにあって
それらが皆
去り際の人間の顔として
私とともに流れてきて
私は今ここにある
(どこか)
私はどこに
いざなわれるのだろう
いったい私の去り際に
(いつか)
どんな顔を
誰に向けるのだろう
 
願わくは
眠りに入る刹那のような
安らぎとともにあらんことを
ぬるい夢に流れてゆく
私の呆(ほう)けた顔が
その時だけは雲間から淡く
広がる光の中に
小さくきらめく
雫(しずく)のようであらんことを
何よりも無邪気ならんことを
 
(90年代か)
 
 
  祈り・恐れてはならないもの
 
生も死も恐れている
それ以上に神を恐れている
同じくらい主を頼みとしている
 
♪迷わば訪ねて曳(ひ)き返りませ
 
この先
たとい人を世界をこの国を
いかなる艱難(かんなん)が襲って来ようとも
 
♪世の友われらを捨て去るときも
 
たとい死の陰の谷を歩むとも
わざわいを恐れません
と言えますように
 
 
(かなり昔の作)
※ ♪は、讃美歌の歌詞です。
 
 
 
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