一息つきます。再録です。今日と明日。
 
  他人・水・氷(再録)
 
 
  他人と自分
 
いろいろな能力それぞれに
とても優れた人がいる
うらやましい
その能力を持ちたいか
持ちたい
その人になりたいか
なりたくはない
 
疑うことを知らないような
信仰厚き人がいる
その信仰を持ちたいか
その人になりたいか
どちらも即座に
おぞましいことのように
気持ち悪いことのように
なりたくない
 
能力は人が生かすもの
人格は生きる人そのもの
信仰は人を生かすもの
 
他人がどうであれ
自分がどうであれ
他人になりたいか
 
なりたくなどないのである
 
(2010年12月30日)
 
 
  水の生き物
 
ガラスの内側でも
川の流れでも
お前は水
流れても淀んでも
腐っても
お前は水
コップに注いで
これから飲もうとする
イオンに洗われるか
細菌に吐かれるか
渇きを癒すか
下痢を来たすか
何も告げずに
今宵かすかな光に
揺らめいて屈折する
お前の前に
何も知らずに
受けるしかない
屈折した水の生き物
 
(1998年1月4日)
 
 
  氷たち
 
氷は自らを溶かしながら滑る
滑らせる
切れ味を試すように
溶けて役に立つ氷
溶けずに邪魔になる氷
人を悩ませる氷
人を殺す氷
美しい雪景の下に凍った人が眠る
人を殺さない氷
誰も悩ませない氷
邪魔にもならない氷
溶けても溶けなくても役に立たない氷
味のない氷
切れるものが何処にあろうか
自らを削ること以外に術(すべ)を持たない
氷は自らを溶かしながら滑る
滑った果てに消えてなくなるまで
注がれる眼差しもない僅(わず)かの
水を残しながら
水を干しながら
 
(1999年12月25日)
 
 
  冬の悲鳴
 
ひええっ
と細い木が立っていた
寒風に吹かれて
幹は揺れ
枝は震えながら
花も実も葉も落ちて痩せ細った裸のように
でも萎えてはいなかった
裸でもなかった
枝は天空のあらゆる方向を指していたし
幹は樹皮に覆われ揺れながらも
真っ直ぐ上に向かって立っていた
すでに春の訪れを知っているかのように
強(したた)かに芽吹きの準備をしているのだろう
とても冷たい風の強い日だった
気が立っているのか萎えているのか結局
ひええっ
だけが私のものだった
 
(2000年02月07日)
 
 
正義

正義?
 
 
(2020年12月31日、再録)
 
 
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