水滴
 
 
水たまりから跳ねてくるのは
当たって
どう形が変わるか分からない水滴なのに
 
跳ねただけで
必要なものを与えた気になっている
 
その与え方なら
ホースでぶっかけても届きはしない
 
水滴に映る景色も色も
見えないことを知らないまま
跳ね飛ばした水面の行方を尋ねても
もう水滴は発したものではなく
受け取りも拒まれている
 
いかなる姿も形も
水は主張しない
 
一度でも
確定した名をもって到達したことはない
 
水をわきまえよ
 
色と姿を想う切なさは
刺激された情意の川に流されながら
これではならぬと抗って
 
水から水へ跳びはねる
 
 
(2016年04月23日、同日一部修正)
 
跳ねる(はねる)
滴(しずく、雫)
跳ぶ(とぶ)