驚砂
認識できる範囲の現象を
認識できる範囲の理論で
説明しようとする認識は
神が与えた砂場
認識不能な世界から
ときおり少しだけ表れる砂が
人に気づかれないように
違った表れ方をそっと
表れる世界に書き込んでゆくが
砂場に遊ぶ人々は
それを発見と呼んだり
啓示と呼んだりする
「変わらない世界」を
「変わらない人」が
「変わらない真理」として
明らかに出来ると思っているのだ
兄弟は他人の始まり
家族も他人の始まり
裏切り裏切られた感いっぱいで
生きそして死んでゆく人
他人は家族の始まり
他人は友人の始まり
と期待せずにはおれないから
※
驚砂(驚沙)
キョウサ
風に吹かれて飛ぶ砂
(2013年12月27日)